バックルは手で半分隠れています。ストラップの1本は影に溶け込んでいます。商品のたたみ方のせいで、表と裏の区別もつきにくくなっています。
そのうえで、画像生成ツールに「このハーネスを犬に着せて、反対側から見せて」と頼んだとします。
この指示が求めているのは、背景の変更だけではありません。参考画像では確かめられない角度の見え方まで求めています。結果は説得力のある画像に見えても、欠けているディテールを実物とは違う形で補っているかもしれません。
プロンプトをさらに作り込む前に、実際に何を渡したのかを確認しましょう。クリエイティブの指示をどれだけ工夫しても、見えていない留め具が確かな商品情報に変わるわけではありません。
小さなペットブランドにとって、これは次の一手を変えてくれる出発点です。必要なのは、よりよい説明のこともあります。写真をもう1枚撮ることのこともあります。誰かが次のシーンを生成する前に、商品チームがその商品の仕様を確認する必要があることもあります。
例として、オックスブラッド色のステップイン型ハーネスを考えてみます。脚を通す穴が2つあり、背中側で留める仕様で、リードは別売りです。手元にある画像は、暗いテーブルの上でリードの横にたたんで置かれた1枚だけです。一方、ほしいのは屋外でこのハーネスを着けた犬を横から写したシーンです。
この写真からチームが受け取れるのは、雰囲気と色の印象です。ハーネスの構造ははっきりわからず、動物が着けたときにどう収まるかも示されていません。これらは種類の異なる情報です。
最小限で役に立つ参考資料セットを用意する。
まずは、商品全体がはっきりわかる写真から始めます。ハーネスを広げて置き、全体の形と、見えているストラップのつながりがわかるようにします。裏側も別に撮影します。元ファイルは「新商品」という名前のフォルダにまとめて入れるのではなく、正しい商品とバージョンに結びつけて管理します。
次に、いちばん誤解されやすいディテールを撮ります。このハーネスなら、背中の留め具を閉じた状態と、同じ留め具を開いた状態でしょう。別の商品なら、取り外せるリボン、裏地、リードを通す穴かもしれません。役に立つ追加の1枚は、具体的な不確かさに答えるものです。メイン画像を少し角度を変えて撮り直しただけのものではありません。
条件をそろえた色の参考画像も残しておきます。照明を一定にし、比較できるよう元画像を保管します。スマートフォンの写真にも画面表示にも限界があるため、この作業を色の認証とみなさないでください。同じ商品について、何人もの人に別々の解釈を承認させないための方法です。
サイズとスタイリングは分けて考えます。確認済みの寸法と測り方は、商品情報に記録します。実際に着用した例があれば、そのときの装着状態を記録しておきます。AIが生成した犬はサイズを測る道具ではなく、見栄えのよいポーズが着け心地や適合性を示すわけでもありません。
最後に、何が同梱されるのかをはっきりさせます。この例では、ハーネスとリードは別売りです。コーディネートされたシーンでセット商品のように見えてしまう前に、その区別を指示書に書いておきます。

編集部オリジナルのフレームワークと制作ワークフローです。よい参考資料は確認作業を助けますが、AIの出力の正確さを保証するものではありません。
Shopifyの現行のメディア生成ガイドでは、背景を削除する際には、被写体がはっきり見えること、コントラストが十分なこと、輪郭がきれいなこと、構図がシンプルなことが推奨されています。商品写真のガイドも同様に、明るくはっきりした参考画像から始めることを勧めています。どれも入力素材の原則として役に立ちます。ただし、生成された衣類や留め具、フィット感が正確に保たれることを保証するものではありません。
確認できるシーンを依頼する。
資料がそろったら、クリエイティブの依頼は2つに分けて書きます。まずシーンを説明します。静かな街角の玄関先、やわらかな朝の光、すっきりした構図などです。次に、仕上がりで必ず確認すべき商品の事実を挙げます。留め具、ストラップの配置、色、同梱品です。
「これらのディテールを保つこと」という指示は、確認のための要件です。ツールがそれを満たした証拠ではありません。承認済みの参考資料を出力の横に置き、商品が変わってしまっているなら、どれほど美しいシーンでも差し戻します。
私たちのプロジェクトであるTuftyでペットのスタイリングを進める場合も、同じように指示を出します。まず役に立つ元素材、次に具体的なビジュアルの方向性、そして公開前に販売者が実物と照らし合わせて承認します。完成した素材をどこで使えるかは、引き続き各プラットフォームの画像ルールによって決まります。
準備にも、ほどよい限度があります。シンプルなアクセサリーのたびに、本格的なスタジオ撮影の記録を用意する必要はありません。必要な角度から始め、隠れている部分を特定し、それを解消する最小限の資料を追加で撮ります。購入を判断するための疑問に、シンプルな写真ですでに答えられているなら、その写真を使いましょう。
次に画像を却下するときは、再生成する前に理由を書き留めてください。元の素材がわかりにくかったのか。指示があいまいだったのか。はっきり伝えた事実から出力が外れたのか。答えによって、必要な作業は変わります。
次の改善は、よりよいプロンプトかもしれません。あるいは、30秒かけてハーネスを広げることかもしれません。
